ゆうちょ銀行2014年入社
三浦 有理Yuri Miura
ALM企画部
大学時代には、社会学部で心理学や政治学などを幅広く学びながら、社会政策・医療政策のゼミに所属していました。また、第二外国語としてドイツ語を受講する中でドイツの文化などに興味が湧き、1年間ドイツの大学に交換留学に行きました。現地の学生や各国からの留学生と寮生活を送りながら大学でドイツ語の授業を受けたり、課外活動に参加した経験は、非常に刺激的でした。また、休暇などの際には、友人とドイツ国内各地のクリスマスマーケットを巡ったり、南欧など欧州域内の国々を旅行したこともいい思い出です。
外国語でのコミュニケーションには苦労もありましたが、相手の話を理解したい、自分の気持ちを伝えたい、という姿勢を示せば相手も歩み寄ってくれて信頼関係を築けるということを実感しました。ドイツでの経験は、現在の業務においても、相手の話を傾聴するという仕事における基本的な姿勢に繋がっていると思います。
平日のパフォーマンス最大化のため、休日は最大限リフレッシュすることを心がけています。大自然の中で綺麗な景色を眺めたり、温泉に入ったりすることが好きで、週末は、関東・東北あたりに出かけることが多いです。
年1~2回の長期休暇は、ヨーロッパなどの海外を訪れることが多く、コロナ禍となる前の2020年のお正月休みにはスイスのマッターホルンでスキーをして過ごしました。
最近は家にいる時間が長く、運動不足気味のため、平日の業務後などには体力強化のため軽くランニングやウォーキングをしています。
最も記憶に残っている業務は、経営企画部在籍中(入社3年目~7年目)に携わった、前中期経営計画(2018~20年度)の策定業務です。中期経営計画は、ゆうちょ銀行の目指す姿(ビジョン)とその実現に向けた戦略の道筋を示すものであり、社内外のステークホルダーとの重要なコミュニケーションツールの役割を果たします。
策定業務の中で、私は中期経営計画期間中に当行が取り組む重点施策に関する社内調整、資本政策の検討、対外的に公表する資料の作成などを担当しました。店舗から本社に異動してきたばかりで分からないことばかりでしたが、経営陣や直属の上司が、当行の強み・弱みを分析しながら中長期的な視点で、また、社内外のステークホルダーを意識しつつ、当行の目指す将来像について真剣に議論を重ねる姿を間近で見ることができました。その過程で、私自身も少しずつ会社の全体像をつかめるようになってきたと感じています。
この経験以降、業務にあたる際は、広い視野と中長期的な視点を持つことを心がけています。日常の業務に追われていると目の前の仕事で余裕がなくなりがちですが、「現在の業務が当行に与える影響は何か」「中長期的な企業価値向上のためにはどのように行動するのが適切か」など、一呼吸おいて俯瞰的に捉えるようにしています。
経営企画部における5年間の業務を経て、21年度から新たにALM企画部に配属となりました。ゆうちょ銀行はお客さまからお預かりした貯金などを活用して、グローバルな金融市場で約229兆円の資産運用を行う世界有数の機関投資家ですが、ALM企画部はその運用計画の策定など、当行の資産運用の中心となっている部署です。ALMとは、Asset Liability Managementの略で、会社全体の資産・負債(貯金)や金利の期間構造リスクなどを把握し、市場変動や流動性などのリスクをコントロールしつつ、将来にわたる資産・負債バランスを適正化することにより、収益の最大化を図る金融機関の経営管理手法のことです。
ALM企画部における具体的な業務としては、①年度毎のALM運営方針を定めた「ALM基本計画」の策定・進捗管理、②円金利資産(国債など)・負債(貯金など)に関するポートフォリオ運営・実績管理、③金融工学の活用による貯金残高推計モデルの構築、④RPAを用いたBPRの推進など、多岐にわたっています。
ALM企画部では、これらの業務を通じて市場部門やリスク管理部門などと連携しながら、市場運用・リスク管理の深化を図り、厳しい投資環境下における基幹収益の確保に貢献しています。
私はALM企画部の中で、主に①円金利資産(国債など)の運用・実績管理と、②市場分析・個別の運用戦略策定、に関する業務に携わっています。
前者の円金利資産の運用・実績管理については、年度毎に将来の金利見通しに基づく円金利資産の運用計画策定を行い、期中は計画に基づきマーケットの状況や金利リスク量を考慮しつつ、市場部門とコミュニケーションをとりながら運用を行うほか、月次・週次・日次のタイミングで、足元の運用実績と今後の運用方針について経営陣に報告を行っています。
後者の市場分析・個別運用戦略策定については、国内外の経済動向、債券・株式・為替市場の分析、各国中央銀行の金融政策の動向のほか、マーケットに影響を与える様々なテーマを日々注視し、定期的に外部のリサーチの方とのミーティングやセミナーに参加しながら、中長期的な目線を持って円金利資産に係る個別のオペレーション方針を策定しています。
いずれの業務も幅広い知識が求められており、経験の浅い私にとっては苦労する場面も多いですが、経験豊富な上司・同僚の丁寧なサポートに支えられながら、また、会社の研修プログラムなどを活用し自己研鑽を進めつつ、業務に取り組んでいるところです。
ゆうちょ銀行の魅力として、全国を網羅する金融ネットワーク、邦銀随一のお客さま数、強固な財務基盤を持つことによる社会的影響力の大きさという3つが挙げられると思います。それに加えて、社員が働きやすい職場環境が整備されている点も当行の大きな魅力の一つだと思います。
働き方改革への対応はもちろんのこと、取得しやすい有給休暇制度、育児などの休業制度、キャリア形成支援制度などが整備されており、ライフステージに沿って成長を続けながら働くことができる環境が整っています。私の場合は、夫の海外赴任に伴い「配偶者同行休職制度」を利用して休職し、1年間のアメリカ生活を経た後、再び同じ職場に戻りキャリアを継続することができました。今後も、様々なライフイベントがあると思いますが、可能性を模索しながらキャリアを築いていきたいと思っています。
近年、人口減少や気候変動などの様々な社会課題に加え、ウィズコロナ/アフターコロナと呼ばれる生活様式の変化に直面する中で、当行は中期経営計画で掲げているとおり、ビジネスモデルの変革と事業のサステナビリティ強化に向けた取組みを進めています。全国の数多くのステークホルダーのために、「ゆうちょ銀行をより良い会社に進化させたい!」という前向きな気持ちを持った方と一緒に働けたら嬉しく思います。