日本郵政2018年入社
木村 孝大Kota Kimura
グループIT統括部
大学では理工学部でソフトウェア工学を専攻していました。研究室では「可逆計算」と呼ばれる基礎研究分野について取り組んでいました。近年話題になっている量子計算も可逆計算の一種と言われていますので、量子コンピュータが世の中に普及する未来へわずかでも貢献できたのではないかと思っています。
一方、大学1年の冬から卒業まで、地元の郵便局でアルバイト(期間雇用社員)として働いてもいました。このアルバイトでは、管内の小さな郵便局や自局で引受けた郵便・ゆうパックを全国のお届け地域を所管する郵便局へ届けるべく、宛先ごとに仕分けし、全国の郵便局とつながる中継局へ送り出していました。このアルバイト経験の中で、「郵便事業」は多くの「人の力」で成り立っていることを痛感しました。郵便事業にかかわる人たちが少しでも働きやすくなるように、という現在の業務にも通じる根幹は、このころに養われたものだと思います。
ゴルフの練習に行ったり、馴染みのメンバーでラウンドしたりしています。ただ、ゴルフ一辺倒というわけでもなく、郊外へドライブに行くこともありますし、家でのんびりとギターを弾いていたり、街中へ出かけて喫茶店で美味しいコーヒー・ケーキに癒される時間があったりもします。アウトドア・インドア問わず幅広く楽しみたい、といったところですね。
ワーク・ライフ・バランスのメリハリはしっかりした会社ですので、仕事の傍らで、新しい趣味の開拓もできるのではないでしょうか。私も、入社後にギターを始めました。仕事帰りにレッスンに通ったりと、メリハリを付けてオフを過ごしています。
日本郵政グループの一番の魅力はやはり、全国津々浦々のあまねく人々の暮らしを支えているという点でしょうか。そういった使命感を持って働いている本社・支社はもちろん、郵便局などフロントラインの社員の皆さんが少しでも働きやすくなるように、ITの力をうまく業務に馴染ませなければ、と日々考えています。
現在はシステム部署の立場として各業務部署でのツール導入を支援する仕事をしていますが、業務部署のニーズを吸い上げきって提案ができているとは、まだ自信を持っては言えません。日々痛感するのは、「システムの知見を持って業務側に立つ」ということの大切さです。システム部署側として聞き取れる要件は、業務部署側が真に求めているニーズと必ずしも一致しません。こうしたミスマッチは業務部署や、ひいてはフロントラインでの業務に大きなマイナス影響を与えます。ですから、新しいツールの導入やシステム更改の際には、業務部署側に立って必要な要件を煮詰めていく立場になっていきたいと考えています。
インターネットやコンピュータが当たり前となった時代ですから、当然、日本郵政グループがお客さまへサービスを提供するためだけでなく、社員の皆さんが「当たり前」に仕事をするためにも、情報システムは欠かせないものとなっています。
私の所属するグループIT統括部は名前のとおり日本郵政グループ全体のITを束ねる部署として、グループ全体のIT中期経営計画を作成・管理していたり、グループ各社で共用している情報システムの次世代に向けた検討を行っていたりします。こうしたグループ全体のITについての企画・運営は我々だけでは進めることができないものですので、グループ4社のシステム部門と調整を重ね、グループ全体で最適なかじ取りを目指しています。また、グループ全体を束ねるだけでなく、当社単体のシステム部隊として、社内各部が共通して利用するようなITインフラの管理なども行っています。
私はグループIT統括部の中で「デジタル推進担当」という担当に所属しています。当担当では、当社の各業務部署における業務効率化・生産性向上を目指して、新しいツール・webサービスの導入へ向けた支援を主に担っています。各部署でシステム化などを検討する際の「お助け部隊」といえる担当です。
そんなデジタル推進担当において、私は主に「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」と呼ばれる分野の業務自動化ツールやデータ分析ツールを使った業務効率化を社内に根付かせるための活動をしています。根付かせるための活動と言っても、ただ各部へお願いをする、導入のお手伝いをするといった活動だけではありません。各ツールを購入するためには、政府機関に準じた「調達」が必要です。また、日本郵政グループ仕様の業務PCへツールを導入するためには、システムの運用部隊との技術的な調整も求められます。そういった「お膳立て」からツールの活用法まで、幅広い業務に日々取り組んでいます。
日々、肝に銘じていることは、その取り組みがどういった部署の社員を対象としたもので、取り組んだ結果、その社員にとってどう役に立つのかといったことを意識したうえで仕事を進める、ということです。物事を自分の視点だけで進めては、導入することがゴールとなってしまう傾向にあります。そういった取り組みはどんなに良いものであっても、決して長続きしません。俯瞰的な目線で物事を見るだけでなく、利用者の視点で役に立つ施策・ツールであると理解できるような進め方でなければ、決して導入する施策・ツールは根付かないのです。あるいは、利用を強制することになると、社員の生産性やモチベーションを大きく損なってしまうことすらあります。このことを常に意識し、自分を戒めて仕事をしています。
「多くの人の暮らしを支えたい」「頑張っている人を支えたい」といった社会貢献の意識のある方には、当社が向いているのではないでしょうか。一方で私が所属する部署は、お客さまや社員の役に立っている様子が直接目に見える部署ではありません。成果が目に見えなくとも忍耐強く頑張れる、という方が特に向いていると感じます。
私自身は、これまでの経験もあり郵政事業を守りたい・より輝かせたいという想いを持って日々働いています。同じように「郵政愛」「郵便愛」溢れる方と一緒に働きたいな、と感じています。