日本郵政2020年入社
市橋 知樹Kazuki Ichihashi
DX推進部 兼 株式会社JPデジタル DX部門
物理学を専攻し、量子力学を中心に学んでいました。昔から原子力発電所に興味があり、施設から排出される「長寿命の核廃棄物をどのようにして短命化できるか」という理論の研究をしていました。
研究メンバーと日々、課題をクリアするために何をすべきか、ゴールまでの理論が飛躍しすぎていないかなどを議論し、教授とディスカッションを重ねていた研究室時代です。当時からIT系に多少携わっており、数値計算のため、プログラミングを研究を通じて学んでいました。思い返すと、研究内容は今の業務内容とは全く関係ありませんが、メンバーと議論し教授へ報告していた毎日は現在の業務の進め方と非常に似ています。当時は苦しかったですが学びが多く、今となっては楽しかったなあと思っています(笑)。
また、学ぶことが多く非常に有意義な学生時代でもありました。好奇心が旺盛で、大学から始めたスキューバダイビングや登山を通じて、リフレッシュの大切さを学びました。今でも悩んだ時に息抜きできる趣味の1つです!
東京での生活にそろそろ慣れてきた時期なので、銭湯や温泉、サウナに行くことが多いです。最近だと埼玉の熊谷へドライブを兼ねて岩盤浴をしに行きました。また、旅行やスキューバダイビングをすることも多いです。平日はデスクワークが多い分、自然とアクティブに動き回っているのかもしれません。
入社したてのころは意識を高く持ち、オフの日も図書館で勉強したり仕事について考えていたりすることが多かったのですが、メリハリを大事にしようと考えるようになった今ではほとんど何もしていません。(資格の勉強は完全に怠けてしまっていますが……)ただ、休む時は休む。働くときは働く。その時間一つ一つを大事にすることが、人生を通して学べることが多いのかなあと、最近はポジティブに思っています(笑)。
これまでの業務で印象深いのは、本社配属1年目に携わった、子会社立ち上げプロジェクトです。主にIT周りを若手3名で整備しました。当時は本社に来たばかりで、右も左も分からない状態でした。そんな中で大きな仕事を任されて不安な一方、1年目の社員に大きな裁量を与える会社に対して、驚きと嬉しさがありました。
7月に設計、8月には稼働開始というスケジュールだったので、実際に手を動かせる期間は1カ月でした。その一方で、会社が生まれるプロセスを最前線で経験できたことは、貴重な経験となりました。初めて会社のメールアドレスを作り、テストメールを送った瞬間は今でも心に残っています。
このプロジェクトでは、仲間と協力してものづくりを行う過程や、議論してアウトプットを出せた時の面白さを実感できた一方、一緒に働いても共通認識がなかなか図れない難しさを学ぶことができました。分からないことを「分からない」と口に出す勇気と、若手からその言葉を引き出す環境こそがいい職場には大切なのだろうと思い、今後のキャリアの参考にもしていきたいと考えています。
私が所属するDX推進部は、リアルとデジタルを融合した新しい郵便局を検討し、グループ全体のデジタル変革(DX)を推進することで新しい価値をステークホルダーに提供できるよう主に企画をしています。日本郵政グループの中期経営計画「JPビジョン2025」に掲げた共創プラットフォーム実現のため、2021年7月に設立した子会社「株式会社JPデジタル」とともに、日本郵政グループの変革をリードしています。
具体的には、大きく次の3つの施策をリードしています。
(1)お客さまが利用しやすく、なおかつ局員が働きやすい「新しい郵便局」の企画
(2)各事業会社のアプリの一元化を目指した、「プラットフォームアプリ」の企画・開発
(3)お客さまがグループで利用するIDを共通化する「OneID」の企画
また、子会社での業務や子会社管理も当部署の業務の1つです。(株)JPデジタルに出向し、「共創プラットフォーム」実現のため、提携会社と日々様々なアイデアを議論しています。
私が担当している業務は主に2つあります。
1つ目は、「みらいの郵便局」実現のため、局のインフラをどうするのかを各社(郵便・ゆうちょ・かんぽ)交えて検討することです。具体的には、窓口で働く社員は将来どのように働くべきかを議論し、実現するには利用デバイスはどうあるべきなのか、ネットワークやセキュリティ面、ユーザービリティの面を考慮してどうあるべきなのかを議論しています。将来的な運用を含め、常に会社の「みらい」を検討し、お客さまと社員・会社にとって最善となるような施策について日々、議論を重ねています。
2つ目は、設立した子会社であるJPデジタルのITインフラ環境の整備です。ネットワークはもちろん、ハードからソフトまで、幅広く企画・構築・運用・保守を行っています。要件だけ固めて構築は外部に委託するのではなく、実際に自分たちで手を動かし、ものづくりに携わっています。この環境に身を置いているおかげで、毎日、多くの学びを得ることができています。
当社で働くということは、全国24,000の郵便局をより良いものにするということであり、お客さまはほぼ全国民です。当社で働く魅力は「影響力が大きいこと」だと思います。
小さい施策であっても、かかわっている人数やコストを考慮すると、いち施策が及ぼす影響力は非常に大きいです。また影響力が大きいからこそ、他社から注目を受けることが多く、さらにはグループ外の方とも仕事をする機会が多いです。私でさえ、非常に多くの会社さまと話をしながら仕事を進めています。バックグラウンドが異なる方と仕事をすることで、視野が広がり、勉強できる機会が多くなり、成長しやすくなると思います。学ぶ機会が多いところも、当社で働く魅力の1つです。
社会への影響力が大きな会社であるがゆえに、責任感が強く、与えられたことをしっかりとやり切るような方が向いているのではないでしょうか。日々内省し、成長意欲のある方はいま現在活躍されている印象です。
また、個人的には、柔軟な考え方ができる人と一緒に働きたいです。私自身柔軟に考えることが苦手で、ここに強みを持っている方といると良い刺激を受けられるからです。私と考え方が真逆なことで、切磋琢磨できる関係になれるのではとも思います。
苦手なことを克服するより、お互いの強みを生かして業務ができれば皆にとって利益になる会社から教わった部分もあります。少しわがままかもしれませんが、私の弱みを補っていただけると嬉しいです(笑)。もちろん、精一杯お返しします!